生前整理と聞くと、「まだ早い」と感じる方も多いでしょう。しかし、生前整理は本来「何かあったときに困らないため」に行うものです。不測の事態に備えて、早めに始めるほうがよいと言われています。
一気にやろうとせずとも少しずつ進めることで、万が一の際にご家族が慌てずに対応でき、負担を減らせます。
本記事では、生前整理をスムーズに行うための方法をご紹介します。
まずは「やることリスト」を作ろう
生前整理を始めるにあたって、まずは「やることリスト」を作ってみましょう。
「やることリスト」とは、自分が生前整理で何をしたいか、どんなモノを残しておきたいかを明確にするためのチェックリストです。
リストを用意しておくと、生前整理の目的や優先順位を整理でき、いざ取り掛かろうとしたときにスムーズに行動できます。作成する際には以下のように項目を分け、やることを明確化しておくとよいでしょう。
物の整理:不用品の処分、残しておく大切な物の選別・片付け
書類の整理:身分証明書や保険証、預貯金通帳や株式証券、相続関係の書類などを整理
資産の整理:財産目録の作成、不動産など所有する資産の整理
連絡先の整理:不要な連絡先の削除や、連絡帳の作成
死後の準備:葬儀や埋葬の希望、遺産の分配などについて遺言書を作成
リストは紙に書いても、パソコンやスマートフォンに入力しても構いません。優先順位を考えながら具体的に作っていきましょう。
たとえば、「不要なものを処分する」と書くのではなく、「洋服や本や食器などの不要なものを処分する」と記すほうが望ましいです。
重要度や緊急度を考えながら、自分や家族にとって優先すべき事柄を上から順に並べてみてください。
今日からできる生前整理の進め方
生前整理をスムーズに行うコツは、作成した「やることリスト」に沿って少しずつ進めていくことです。空き時間にコツコツと作業していきましょう。
ここでは、今日からでもできる生前整理の具体的な作業(やること)を説明していきます。
身の周りの不用品を処分
みなさんが生活する上で、身の周りには自然とさまざまなモノが集まっているはずです。
日常的に使用する生活用品だけではなく、衣類や服飾品、家具、電化製品、調理器具、文房具……趣味で集めた収集品をお持ちの方もおられるかもしれません。
まず、これらの所持品を定期的に見直し、現時点で不要なものは処分しておきましょう。売却可能なものは売っておくことをおすすめします。コレクションとして貴重なものをお持ちの方は、あらかじめ関係する施設などへ寄付、寄贈を考えるのもいいでしょう。
また、ご家族やご友人に遺贈したいものがある場合は、贈る相手も含めて「モノと情報」を整理し、その旨をエンディングノートなどに書き留めておくと便利です。
現在では遺品整理士という遺品整理のための専門資格もあるため、資格を持つ専門業者に相談してみてもいいかもしれませんね。
利用していないカードやサービスの整理
銀行のキャッシュカードやクレジットカード、健康保険証やマイナンバーカードなどのカード類、電話やネットワークなどの回線契約、各種会員資格などを確認し、利用していないものは契約解除、退会しておきましょう。
回線契約などは解約時に工事が必要な場合もあります。また、支払いを自動引落にしているサービスは、使っていないのに利用料金だけが引き落とされてしまうので注意しましょう。
パソコンやスマホのデジタルデータの整理
銀行口座や各種料金の支払い、会員制サービスの登録・支払いに、インターネットを利用されている方も多いと思います。
使用している口座や利用している有料サービスなどはリスト化し、パスワードと合わせて、緊急時に第三者がわかるようなかたちで管理しておくのが望ましいでしょう。
また、ハードディスクやUSBメモリなどのデータを定期的に整理し、SNSアカウントへのアクセス方法の共有などもおこなっておくと、万一の際に家族や友人、同僚への負担が減ります。
財産目録を作ろう
生前整理をおこなうにあたって、もっとも重要な作業のひとつが「財産目録」の作成です。
財産目録とは、所有する財産の詳細なリストのことです。相続の際、故人の財務状況を把握するために必要となります。
不動産、有価証券、現金、その他の投資、車、家具、宝石、美術品など、所有する全ての資産をリストアップしましょう。ここでいう「財産」には、借金や負債などの「負の財産」も含まれます。
財産目録は個人の資産管理、遺言状の作成、企業の財務状況の把握など、さまざまな目的で使用されます。弁護士、税理士、行政書士、司法書士といった専門家の手を借りて作成しておくことが望ましいでしょう。
不動産の整理はどうする?
近年、放置された空き家や権利者が分からなくなった不動産が増加し、社会問題化してきています。土地、建物といった不動産を所有している場合には、財産目録などの書類の作成に高度な専門知識が必要です。
<不動産整理のステップ>
1:評価額の算定
2:土地登記簿等の書類の準備
3:信託権や貸借権の有無の確認
4:生前贈与や信託権の設定
所有不動産の取り扱いについては、不動産鑑定士や司法書士など専門家のアドバイスも受けながら、できるだけわかりやすくまとめておきましょう。
生前整理に困ったら、プロの手を借りよう
生前整理に関して困ったら、専門家への相談が近道です。近年は日本社会全体の高齢化に伴い、市区町村などの地方自治体でも終活相談のための窓口を設けています。
終活全般に関して相談窓口やサポートを提供する業者も数多くあるため、そうした企業や団体を利用してみるのもいいかもしれません。
日本郵便の終活紹介サービス
https://www.post.japanpost.jp/life/inheriting/index.html
独立行政法人 国民生活センター
https://www.kokusen.go.jp/index.html
※消費者相談の一環として生前整理の相談も受付中。
生前整理の専門業者もたくさんあり、相談のみであれば無料で対応してくれるところがほとんどです。
日頃から付き合いのある税理士や弁護士がおられる方は、相続や財産に関して相談しておくとよいでしょう。
エンディールなら不用品処分から不動産整理、士業のご紹介まで全てお任せください
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